AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED 星景向けテスト [レンズ]

140208_06.jpg
D700 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED

表題のレンズ「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」を手に入れた翌日、月がある状況でしたが自宅庭にて星景撮影で使用した場合のテスト撮影をしておりました。

coma_nikkor_fx.jpg
絞りによる周辺像の改善状況:Nikon D700 AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED (80%縮小)

coma_samyang_fx.jpg
絞りによる周辺像の改善状況:Nikon D700 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical IF (80%縮小)

基本データ SS:6sec ISO:1600 SP赤道儀(AMD-1仕様)にて追尾
※左下の明るい星は木星、その上のやや明るい星はふたご座のメブスタという星です。

別館ブログ用に編集したピクセル等倍抜き出しをまとめた長辺900ピクセルの画像を当ブログ(長辺720ピクセル)への転載にあたり80%縮小して掲載しておりますのでご注意ください。(再編集するのも面倒なので...)

星景写真を良く撮る自分にとって、どこまで絞れば満足出来る周辺像が得られるかは非常に興味のある部分です。今回入手した「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」はメーカー発表時の特徴として「『サジタルコマフレア』の発生を抑える点像の再現性に配慮した光学設計」と謳われていたのが目に留まりました。
同じようなコンセプトとして昨年には点光源を点として再現する事に注力された「AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G」が発売され未だに品薄の状態が続いているようですが、お値段も今回入手した「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」の約3倍です。そのレンズに匹敵するまで至らなくとも、メーカーがわざわざ謳うからにはそこそこ満足出来る星像を得られるのではと思っての購入でした。

「サジタルコマフレア」とは星や外灯などの点光源が周辺部で鳶のような形になったりカモメが飛んだような形になったりする収差とのこと。D700との組み合わせで撮った上の画像にもはっきりと分かる形で出ていますね。同じく星景用のレンズとして重宝していたサムヤンの「35mm F1.4 Aspherical IF」も同じような条件で撮ってみましたが、こちらは鳥のようでは無いけれど点像でもないイメージです。それぞれピクセル等倍で抜き出した位置は以下の通りです。

coma_nikkor_fx_sample.jpg
参照抽出部分:Nikon D700 AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED (絞り1.8)

coma_samyang_fx_sample.jpg
参照抽出部分:Nikon D700 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical IF (絞り1.4)

許容範囲は人それぞれだと思いますが、自分的にはFXで星景撮影での使用の場合にはf3.2位以上に絞るかなぁという印象です。続いて周辺をスパッとカットする事になるDX(D5100)との組み合わせではどうかとボディを変えて撮ってみました。

coma_nikkor_dx.jpg
絞りによる周辺像の改善状況:Nikon D5100 AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED (80%縮小)

coma_samyang_dx.jpg
絞りによる周辺像の改善状況:Nikon D5100 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical IF (80%縮小)

coma_nikkor_dx_sample.jpg
参照抽出部分:Nikon D5100 AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED (絞り1.8)

coma_samyang_dx_sample.jpg
参照抽出部分:Nikon D5100 SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical IF (絞り1.4)

基本データ SS:6sec ISO:1600 SP赤道儀(AMD-1仕様)にて追尾

DX(D5100)での撮影ではFX機の場合とは違ってf2.8位から使えそうな印象。ガイド撮影で星景を撮る時にはf4以上に絞る事が多いのですが、f2.8まで開けられるとなると露出時間も短く出来、ガイドエラーも軽減されるので歩留まりアップに繋がります。改造D5100では標準域でのレンズとして使う事が多いので、これは嬉しい結果となりました。まだ本格的に使った訳ではありませんが、普段使い(D5100でAFが使える等)も考慮すると純正の「AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED」を手元に残し、あとは次のレンズ資金のためにドナドナという事になりそうです。

縮小なしの画像を見たいという方は別館ブログ(Photostocks -annex-)の記事を参照下さい。ここでは使っていないレンズデータも掲載しています。

AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED [35mmレンズ比較 (FX編)]
AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED [35mmレンズ比較 (DX編)]
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Atwight

こんにちは。
最新のレンズでも、やはり絞りによって周辺の画質は大きく向上するのですね。
20年以上前の古いレンズを使っていると、F11以上に絞らないとだめなものもあって、やっぱり最新のレンズは良いなぁ、などと思います。^^;
by Atwight (2014-02-15 13:09) 

HiroHero

Atwightさん、こんばんは。
20年以上も前のレンズとなるとある種の味のある写りをしそうですね。
普段はこんな面倒なテストはしないのですが、
うん十年ぶりに新品レンズを購入したので嬉しくてやってしまいました。
最近のニコンは安価で描写の良いレンズを開発してくれるので次も楽しみです。

by HiroHero (2014-02-15 18:13) 

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