Higlasi-1A [星景]

120312_02.jpg
星景(しし座と火星):Nikon D5000 AF-S Zoom-Nikkor 24-85mm F3.5-4.5G (IF) + Higlasi-1A
2012:03:12 22:41:43~ SS:169sec f:5.6 ISO:1250 (ご、ゴミが...)

2月末に手元に届いてはいたのですが、天候に恵まれず機会を伺っている内に3月も中旬になってしまいました。満月も過ぎて何とか撮影出来たのは12日の月曜日。今回入手したのは今まで使っていた物に替わる「Higlasi-1A」というポータブル赤道儀です。

120311_01.jpg
ポータブル赤道儀:Higlasi-1A

ポタ赤の情報を集めていた時に個人の方がポタ赤を一から開発する過程を公開しているサイトに巡り合い、見つけてから1年ちょっと見守り続けて製品化された赤道儀が「Higlasi-1A」でした。発売が決定してからすぐに申し込みをして、届いた個体のシリアルナンバーは「003」。

120311_02.jpg
ポータブル赤道儀:Higlasi-1A

120311_03.jpg
ポータブル赤道儀:Higlasi-1A

これまで使っていたポタ赤はテレスコ工作工房さんで作って頂いたアングルプレートと共にオークションで売却済み。次のユーザーさんの元に旅立っていきました。

さて、このHiglasi-1A。ビクセンさんから発売されて人気のポラリエや安価なポタ赤として人気なCD-1(アイベルさん)のように極軸望遠鏡を使っての極軸合わせが出来ません。本体には覗き穴が空いているので簡易的な極軸合わせは出来ますが、本格的に調整する時はこの赤道儀の特徴ともいえるDPPAモードを使用する事になります。

120312_03.jpg
DPPAモード:Nikon D5000 AF-S VR Zoom-Nikkor 24-85mm F3.5-4.5G (IF) + Higlasi-1A
2012:03:12 22:25:23 SS:15sec f:4.5 ISO:3200

DPPAとは「Digital Photographic Polar Alignment.」の略だそうで、デジカメを極軸望遠鏡代わりにつかって調整する方法です。スタートスイッチ長押しで赤道儀が500倍速で30度回ります。本体とカメラをケーブルで接続する事でこれにシャッターが連動し、30度分の軌跡が写るという仕組みです。(ポタ赤とカメラの連動用ケーブルレリーズはD700(D300)用とD5000用の二つを、市販品を改良する形で本体と一緒に納品してもらいました)

上の写真はDXで85mmレンズですから、35mm換算127.5mmで撮影しています。この回転の中心と真北を合わせる事で十分な精度が得られるという寸法です。この為には星々の配置から真北の位置が分からなくては話にならないので、ネットで公開されているフリーのデータを加工して導入用の星図を作ってみました。

120314_03.jpg

北から雲が流れてきていて、東の空には月が昇り始めているという状況での慌ただしい撮影だったので、DPPAで極軸合わせを追い込む所までは出来ませんでしたが、試しにこのポタ赤の利用で想定しているもっとも望遠域での構成で撮ってみたのが下の写真です。

120312_04.jpg
星景(火星):Nikon D5000 TAMRON SP AF 180mm F/3.5 Di LD [IF] MACRO 1:1 + Higlasi-1A
2012:03:12 23:01:10 SS:119sec f:4.0 ISO:1250

ピクセル等倍で見るとそれなりに流れていますが、35mm換算270mmで約2分の露出というのは前のポタ赤では考えられなかったので、きっちり極軸合わせを行えば十分追尾出来そうな精度があるという印象を持ちました。

120314_01.jpg
ペリカン風ケース

120314_02.jpg
ペリカン風ケース

モーターとギヤが入っているというだけの赤道儀とは違い、いろいろなモードが入っている高機能なポタ赤なので、以前から気になっていたペリカンケース風なハードケースをヤフオクで落としてみました。安価な割には収まりも良くていい感じです。
月はこれから痩せていくので、新月期辺りには少し空の条件の良い所へ行っていろいろと試してみたいと思います。

このポタ赤の詳しい紹介は開発者さん(竜爺さん)のサイトでご覧になって下さい。

徒然なその日暮らし(竜爺さん):http://tatsujijii.blogspot.com/

参考にしたフリーの星図は下記URLで見る事が出来ます。
Free Mag 7 Star Charts : http://www.cloudynights.com/item.php?item_id=1052
滝のホームページ : http://www.geocities.jp/toshimi_taki/
nice!(35)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 35

コメント 2

元山陽ちとせ

大変興味深く拝見しました。
DPPAという極軸あわせの方法、
これで精度が出るなら、とても実用的な方法ですね。
by 元山陽ちとせ (2012-09-17 18:34) 

HiroHero

元山陽ちとせさん、はじめして。

DPPAによる極軸合わせは、慣れると35mm換算300mm位なら
短時間のガイドが可能になります。
動的・短時間に極軸が合っているかいないかが分かるので助かっています。
by HiroHero (2012-09-17 19:55) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

今日夕DPPA ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。